英語のカタカナ表記について

出張行く度にフランス人の英語がフランス語っぽく聞こえてしょうがないので、そういえばこちらの大先輩にも「サンキューベリーマッチ。トゥデイ、アイ ウイル トーク アバウト・・・」とやる人がいたなぁと思い出しました。それでもコミュニケーションは大変上手な人なので構わないのかもしれませんが、私なんかρと発音したつもりなのに外国人にlaw? raw? あρなのね、と言われたことがあります。

日本語的英語発音はカタカナ表記に原因があるのではないかと思うので、表記のしかたを変えた方がいいと思うのです。どう変えるかというと、たとえば

ホワット アーユー ドゥーイング? → ワタユ ドゥーイン?

ウオッチ ユア ステップ → ワチョー ステッ

テーブル → テイボ

リトル → リル

など、聞こえるままに。どうでしょう?

rとlの区別が問題ですが、昔カタカナとひらがなで表記分ける知人がいました。なかなか面白いアイデアですね。どっちをひらがなにするか忘れましたが、どっちにしてもその人の書く文章、「らグランジュ」「シュれーディンガー」といった感じでしまりがないのですが。

ところでイギリス英語とアメリカ英語はいろいろ違いますが、その一つにtの発音があります。tを含む音節にアクセントがなくその前の音節にアクセントがある場合、アメリカ英語では発音はdになります。(この部分知人のアメリカ人言語学者に確認したので自信あり)

例)type writerはタイプライダ
  atomはェアドゥム
  butterはバダ
  tomatoはトメイドゥ
疑問文で尻上がりのときは「トメイトゥ?」ですが。

ところでイギリスのテレビにも旅番組がありましたが、ちょっと印象に残った話があります。なんでもイギリスの子供よりアメリカの子供の方がよく躾けられているそうで(意外ですが)ホテルなどで印象がいいのだそうです。そこで家族旅行する前、イギリス人の両親が子供に 「トマートー? No, no! トメイドゥ」とアメリカ発音を教える場面があって、結構笑えました。私なんかトマートーの方が品があるように聞こえるのですが。

Queen's EnglishとAmerican Englishを使い分けられるといいですね。とてもそこまで行きませんが。
その場合、逆にするといいという説があります。アメリカ人にはQueen's Englishで、イギリス人にはAmerican Englishで。
なぜか?
こうすればイギリス人は「ああ、なんだかんだ言っても日の出の勢いのアメリカ英語をみんな使うんだ。もう大英帝国の時代ではないんだ」と、アメリカ人は「ああ、なんだかんだ言ってもやはり伝統が重んじられるんだ。自分の国は新しいだけの薄っぺらい国なんだ」となってこちらが優位に立てるというわけです。
(試して逆効果であっても責任は持ちませんが。)

[最終稿:2008年11月12日]


前ページ(サイエンス・エッセイ)に戻る
ホームに戻る